コンテンツへスキップ

スウェーデンのコロナ対応は、国際的に見て特異なように見えますが、科学(社会科学含む)と透明性の高い政府•当局への国民からの信頼に依拠して政策決定し、黙々と前進し、失策を調整するスウェーデン的な進歩性の表れとして見れば、ごく自然なものに思えます。もちろん老人介護施設や訪問介護現場での防護においては失敗しましたが、それについては政府や公衆衛生局が公に認め、人々も超短期で未曾有の事態に決定を迫られたゆえのこととして、政府に対する基本的な信頼が揺らいでいるようには見えません。
今回は、スウェーデン人の夫とストックホルムに移住して二女をもうけ、現在は休職し夫に帯同してロンドンに住み、スウェーデンとイギリスのコロナ対応の差を身近なものとして体験された白戸佑希子さんに、スウェーデンの進歩性という観点から、同国のコロナ対応についてお話ししていただきます。

● 日時 2020年9月10日(木)21:00 - 22:00
● 開催場所 オンライン(Zoomミーティング)
現在、年会費をお支払いいただいた会員の方のみをご参加可能としております。会員の方には、研究講座を録画したビデオを後ほどご視聴いただくこともできます。
ご入会ご希望の方は、新規会員募集よりお申し込みください。
※会員としてご登録いただきましたメールアドレスに、当日の午前中までにZoomのアクセス情報をお送りいたします。
※当日の機器や通信状況によっては、配信に障害が発生することもございます。その場合にはご容赦いただきますよう、予めお願い申し上げます。

今回は、スウェーデン語文学翻訳者・エッセイストの久山葉子(くやま・ようこ)さんにご登壇いただきます。
久山さんは高校時代に1年間AFSでスウェーデンに留学され、東京のスウェーデン大使館商務部勤務を経て、2010年に日本人家族3人でスウェーデンに移住し、現地の高校で日本語を教えていらっしゃいます。ご著書にエッセイ『スウェーデンの保育園に待機児童はいない』、またミステリを中心にスウェーデン文学を多数翻訳されています。

スウェーデンではコロナ政策の一環として、3月17日に教育大臣から高校・大学・成人学校に対して、速やかにオンライン授業に移行するよう指示が出されました。2011年よりスウェーデンの高校で第二外国語のひとつとして日本語を教えていらっしゃるご経験を踏まえて、元々どのくらいIT化が進んでいたのか、1日でオンラインに移行したと聞いているが、それは本当なのか、実際に授業をやってみてメリット・デメリットをどのように感じられたのか、生徒は満足感を得られたのかといったお話をいただきます。また、コロナでますます必要性を感じたKällkritik(ファクトチェック)についての高校生の感覚についてのお話もうかがいます。

● 日時 2020年7月28日(火)18:00 - 19:00
● 場所 オンライン(Zoomミーティング)
● 視聴に当たっては、下記のフォームにて事前申込が必要です。
※なお今回より、研究講座をご視聴いただけるのは、会費をお支払いいただいている会員の方のみとさせていただくことといたしました。オンラインの場合は、非会員の方からその場で参加費を徴収できない(事前にお振込みいただくなどは可能ですが、キャンセルされた場合などの手続きが困難です)ことによる措置ですので、何とぞご容赦ください。
▼お申込みいただいた会員の方が、会費をお支払いいただく必要のある場合には、事務局からメールにてご連絡させていただきます。
▼非会員の方が申し込まれた場合には、事務局からメールにてご入会のご案内をさせていただきます。
※ご登録いただきましたメールアドレスに、当日の午前中にZoomのアクセス情報をお送りいたします。
※当日の機器や通信状況によって、開始が遅れたり、個々の配信に障害が発生したり、場合によっては中止することもありますので、その旨を予めご了解の上、お申し込みください。
【お申し込み受け付けは終了いたしました。】

現下の新型コロナウィルスによる緊急事態宣言を踏まえて、本研究所は当分の間、オンラインによる無料の研究講座を開催いたします。

今回は、ストックホルム大学教育学研究科で修士号(国際比較教育)を取得され、現在は独立行政法人国立青少年教育振興機構 青少年教育研究センターの研究員として、若者の社会参画について、ヨーロッパ(特にスウェーデン)の若者政策、ユースワークの視点からご研究をされている両角達平さんをお迎えして、スウェーデンの若者の社会参画に関することや、最近共同翻訳された、スウェーデンの主権者教育の教材『政治について話そう!Prata Politik』についてのお話をおうかがいします。

本研究所として視聴料はいただきませんが、もしよろしければ両角さんが現在行っているプロジェクト「スウェーデンの主権者教育の教材「政治について話そう」和訳版を冊子化して届けたい!」へのご協力をお願い申し上げます。
https://camp-fire.jp/projects/view/250619

● 日時 2020年5月27日(水)18:00 - 19:00
● 場所 オンライン(Zoomミーティング)
● 視聴料 無料、ただし下記のフォームにて、事前登録が必要です。
※ご登録いただきましたメールアドレスに、当日の午前中までにZoomのアクセス情報をお送りいたします。
※当日の機器や通信状況によって、開始が遅れたり、個々の配信に障害が発生したり、場合によっては中止することもありますので、その旨を予めご了解の上、お申し込みください。

<<<おかげさまで定員に達しましたので、締め切りとさせていただきます。次回のご参加をお待ちしております。>>>

第379号(2019年1月)
【特集】2018年総選挙
【2018年5月研究講座】マグヌス・ローバック大使ご講演
【2018年7月研究講座】「北欧に学ぶ男女平等」
【2018年10月研究講座】「スウェーデンの総選挙」「スウェーデンと日本の現代美術の交流」
【2018年11月研究講座】日瑞外交150 周年記念コンサート
【2018年12月研究講座】リンドグレーン朗読会

第380号(2019年9月)
【スウェーデンの点描】新政権発足
【2019年1月研究講座 第1部】『スウェーデンの物語を〈絵〉にする、〈言葉〉にする-私たちがつくった本-』
【2019年1月研究講座 第2部】『スウェーデンの教育 ―日本への示唆-』
【2019年4月研究講座】『スウェーデンの障害者福祉』
【2019年5月研究講座】『原子力は女性の発明か(Nuclear Energy – a women’s invention?)』
【2019年6月研究講座】マグヌス・ローバック大使ご講演
【2019年7月研究講座】『スウェーデンの医療現場における職場環境〜子育てとの両立』

第381号(2020年3月)
【スウェーデンの点描】グレタ・トゥーンベリ
【2019年10月JISS-EIJS研究講座】『スウェーデンの中の日本(The idea of Japan in Sweden)』
【2019年10月研究講座】『大学生の北欧研修報告-学生たちは北欧から何を学んだか』
【2019年12月JISS-大使館共催デモクラシーセミナー】『Sweden-The Untold Story』
【2020年1月研究講座】『スウェーデンの政治意識-日本との比較を通じて学ぶこと』
【2020年2月研究講座】『師弟、ヘンデル先生と弟子ルーマン』

スウェーデン国会の政党別議席数(2014年・2018年)

2018年の選挙の結果、スウェーデン国会の政党別議席数(定員349)の構成は上のようになった。第3党のスウェーデン民主党は49議席から62議席へと大幅に(+13)議席を増やしたが、2014年選挙と同様に、社会民主党、穏健党に次ぐ第3党にとどまった。右派連合(穏健党、自由党、中央党、キリスト教民主党)が141議席から143議席へと微増したが、左党、社会民主党、環境党の3党の議席の合計が144議席と、右ブロック対左ブロックという意味ではかろうじて左ブロックが上回ったが、その差は1議席に過ぎず、かつ左党の全面的な協力が必要となることから、与党社会民主党の立場はますます不安定になった。

各政党の特徴は以下の通り。
 社会民主党
1914年以降、国会で第1党を維持し続け、過去100年のうち80年近く政権についている、スウェーデンを代表する政党。労働組合の支持を受け、主に労働者や弱者の立場に立つが、政権政党としての長い経験から、他の立場に対して妥協することも少なくない。

 穏健党
社会民主党のライバルで右派ブロックのリーダー。「保守」ではなく「穏健」なのは、社会民主主義的な改革を否定しているわけではないが穏やかに進めたいという考え方のためである。さらに2006年に「新穏健党」となってからは、社会民主主義的な改革の方向性を全面的に受け入れている。主な支持層は企業や高所得者。同じく保守的な立場を取るスウェーデン民主党に支持者を奪われているとされる。スウェーデン民主党と協力するか否かはしばしば党の火種となっている。

 スウェーデン民主党
反移民、反EUを掲げる政党。スウェーデンでは極右政党とされ、党員が問題を起こしてマスコミ沙汰になることも多く、国会でも他の政党から協力関係を拒まれている。ただし企業が必要とする労働力の受け入れは認めるなど、現在の日本の主要政党の立場よりも排外的かというと、あながちそうでもない。2010年に初の国政進出を果たして20議席を獲得、2014年には議席数を約2.5倍の49に伸ばした。

 環境党
党名の通り、環境保護を明確にしている政党。1970年代末の反原発運動を母体としている。党首を定めずに2人の共同代表を立てるなど革新的なことを好み、若者の支持が高い。移民受け入れに積極的で親EU。現政権を含め、近年は社会民主党の連立パートナーとなることが多い。

 中央党
もとは農民の党であった。農業人口の減少に対応して党名を変えたが、農民の党の流れをくんで、地方の利益を重視する。農家を含む中小企業の利益を重視するという立場から、右派連合に属している。環境重視でもあり、右派連合内の環境問題担当と位置づけられている。

 左党
もとは共産党であったが、ソ連と東欧共産圏の崩壊後に党名を左党に変えた。基本的な立場は社会民主党に近いが、社会民主党が政権政党としてしばしば現実的(右派政党と融和的)な立場を取ることを批判して、公的サービス重視、高福祉高負担の立場を明確にしている。

 自由党
経済・社会のグローバル化を推進するリベラリズムの立場を取る。EU推進、ユーロ導入に賛成。移民受け入れに積極的。NATO加盟にも積極的である。内政では、グローバル化に対応できる人材の育成とうことで、教育に力を入れていることがよく知られている。右派連合の一員。

 キリスト教民主党
ドイツなど他のヨーロッパにおけるキリスト教民主政党と異なり、国会に進出したのは1991年と遅く、国会では常に小さな勢力である。伝統的な家族愛や高齢者福祉を重視し、移民については人類愛という観点からは寛容だが、最近のイスラム教徒の流入を受けて厳しくなった。右派連合の一員。