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自分の政治的立場の位置付け(30歳未満)

資料:ISSP 2014

ISSP(国際社会調査プログラム)の2014年調査には、自分の政治的立場を0(=左翼)から10(=右翼)の尺度で評価する質問があります。この質問に対する日本とスウェーデンの若者(日本は16歳~29歳、スウェーデンは17歳~29歳)の回答を比べると、両者の傾向が非常に異なることがわかります。

すなわち、スウェーデンの若者の回答は全体にばらつきがあるのに対して、日本の若者の回答は「5」に集中しています。実に半数以上の若者が「5」を選んでいるのです。

その理由について断定することはできませんが、これは「日本人が中庸を好む」という日本人論的な説明よりも、「多くの人は右と左の意味が分かっていないので、とりあえず真ん中あたりを選ぶ」という説明の方が妥当であるように思います。

実際、現在の日本政治において、何が右・左の立場を決めるのかを学校で正面から教わる機会は、あまりないと思います。もちろんこれは教育だけの問題ではなく、政治的立場を曖昧にしている(もしくはそもそも立場を持っていない)政党や政治家が巷にあふれていることの証左でもあります。

むろん、この複雑な世の中を「右-左」という1つの軸で表すことに無理があるという批判は理解できます。しかしそういうことを一切わかっていなければ、知名度や上っ面のパフォーマンスで政党や政治家を選ぶか、何もわからず無関心になり、他人に決定を委ねてしまうことでしょう。ですから、最低限の政治的リテラシー(政治状況を読み解く力)は、きちんと教育すべきことであると思います。

このたび、須永昌博前所長の2冊目の遺作となる『みんなの危機管理 スウェーデン10万年の核のごみ処分計画』が発刊されました。
須永さんが他界されてからやがて2年となりますが、本を読んでいると、あのダンディな声が頭によみがえるような思いがいたします。

特に「スウェーデンの人たちは、『絶対安全』ということは信じません。…人間のやること、人間の行為に過ちは付き物である。付き物だからいつか事故は起こる、いつか災害は起こる、いつか危機的な状況は起こるということをまずそれを前提にしています。」(13ページ)というメッセージは、須永さんが私たちに遺した、かけがえのない教訓の1つです。

アマゾンの購入ページはこちらです。
出版社:㈱海象社
定価:1500円+税

JISS会員の皆様

平素は本研究所の活動に対し格別のご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。
さてこのたび、本研究所の創立50周年事業の1つとして、1968年1月の創刊号から現在の第375号、約5,000ページに渡る研究所報のバックナンバーをウェブ上で閲覧できるようにいたしました。なお本事業においては、本研究所で長らく会員をされている坂田仁様より大変貴重な所蔵資料のご提供をいただきましたことをご報告させていただき、厚く御礼申し上げます。

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JISS所報創刊号(1968年1月)

過去50年に渡る、日本人のスウェーデンおよびスウェーデン人に対する関心の変遷と、両国関係の振興に努めた方々の情熱をうかがい知ることのできる貴重な資料ですので、ぜひ多くの方にご覧いただければと思います。

一般社団法人スウェーデン社会研究所 代表理事・所長
鈴木 賢志