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【Sweden.se日本語版】スウェーデンに移住する際の10のステップ

目次


ヨーテボリ Photo: Per Pixel Petersson/imagebank.sweden.se

スウェーデンに移住する際に気をつけるべき10のことを、時系列で紹介する

1.滞在許可証を取得する

 ほとんどの場合、これが最初のステップである。スウェーデンの移民局(Migrationsverket)は、移民、ビザ、許可証、市民権に関連した問題を取り扱っている。
 スウェーデン到着前に、仕事や家族、また勉強の目的で、合法的にスウェーデンに住み、働くために必要な滞在許可証をすでに取得している人もいるかもしれない。しかし許可証を更新する必要があるので、最寄りの移民局や移民局本部の場所を知っておく必要があるだろう。

2.税務署への登録

 新居住者として最も重要な要件は、スウェーデン税務局への登録である。この登録手続きにより、徴税、個人識別、婚姻状況の確認、郵送先住所の情報、社会保険のためのシステムに、あなたが加わえられたことが保証されるのである。
 税務署に登録することで、あなた固有の個人識別番号「personnummer」(日本でいうマイナンバー)が割り当てられる。
 この重要な番号は、スウェーデンにおいてあなたを法的に証明し、銀行口座の開設や雇用主からの給与の支払いなど、日常の公的業務に使用されることになる。

出発点
 officialswedishservices.seは様々な政府機関の情報が集まっており、スウェーデンに移住している人たちの良い出発点となっている。

引っ越しの際には考えることがたくさんある。 Photo: Lieselotte van der Meijs/imagebank.sweden.se

3.住まいを探す

 特にストックホルムやヨーテボリ、マルメのような大都市に住む場合は、できるだけ早く家を探す必要がある。
 スウェーデンでは「ファーストハンド」と「セカンドハンド」という賃貸契約がある。ファーストハンド(första hand)は、建物の所有者と賃貸契約を結ぶことを意味する。他方、セカンドハンド(andra hand)は、分譲マンションのの所有者や、ファーストハンドの賃貸契約をしている人と賃貸契約を結ぶことを指す。
 大都市でファーストハンドの契約を得るには、数年間を要するのが一般的である。
 セカンドハンドの契約に関しては、多くの賃貸物件用のウェブサイトがある。スウェーデン語のものがほとんどだが、英語のものも存在する。
 学生としてスウェーデンに移住する場合、まず留学先の大学に確認する必要がある。留学生向けの住宅を保証している大学もあるが、それはすべてではない。ほとんどの大学では、何らかの物件紹介サービスを提供している。

4.国民IDを取得する

 個人識別番号(日本でいうマイナンバー)を取得したら、“スウェーデン身分証明カード”(identitetskort もしくは ID-kort)をスウェーデン税務局より発行してもらう。
 スウェーデン身分証明カードは、スウェーデン国内での主要な身分証明書であり、例えば、銀行の口座開設、クレジットカードの使用、郵便局での荷物の受け取り、医療機関の受診などの際に必要となる。

5.銀行口座を開設する

 手続きはいたって簡単ではあるが、いくつか留意点がある。
①スウェーデンで銀行口座を開設する際には、先ほどの“スウェーデン身分証明書”が必要になる。少なくとも、個人識別番号と有効なパスポートを用意しなくてはならない。
②銀行では、クレジット・デビッドカードの取得や各種サービスが受けられる。銀行口座があれば、請求書や給与の支払いをオンラインで済ますことができ、非常に便利だ。
③スマートフォンにBankIDアプリをインストールし、利用している銀行からBankIDを必ず取り寄せなくてはならない。BankIDはスウェーデンで生活していく上で非常に重要であり、多くのオンライン証明がこれに基づいている。
④BankIDを取得できたら、Swishアプリのダウンロードもおすすめする。

ペットを連れてくるには
スウェーデンへの動物の持ち込みに関する規制については、Swedish Board of Agricultureで確認すること。
物品の持ち込み
食品、薬品、タバコ、酒、車、高価な物品の持ち込みについては、税関で確認すること。
6.仕事を探す、起業する

 滞在許可証で就労も許可されている場合は、スウェーデン公共職業安定所(Arbetsförmedlingen)に登録し、自分に合った仕事を見つけてもらうことも視野に入れたい。
 もしあなたが新たに自分の会社(eget företag)ビジネスを立ち上げたい場合は、税務署で“F-skatt”の身分を取得する必要がある(”F“はföretagare:企業家を意味する)。またスウェーデンの法人登記所(Bolagsverket)を通じて会社名を登録することも可能である。
 参考までに、Verksamt.seは、スウェーデンでビジネスを始める場合に役立つウェブサイトであるので参照してみるのはいかがだろうか。

7.託児所や学校を手配する

この記事を読んでいるあなたに、もしお子さんがいる場合には、様々な選択肢を検討した上で、お住まいの地域の市役所に連絡して、入学の手続きを始めよう。


入学の手続きについては、居住する市の市役所にたずねること。 Photo: Ann-Sofi Rosenkvist/imagebank.sweden.se

スウェーデンでは、国が助成するコースで無料もしくはごく少額でスウェーデン語を学べる。 Photo: Emelie Asplund/imagebank.sweden.se

子どもは1歳から保育を受けられる。 Photo: Melker Dahlstrand/imagebank.sweden.se
8.スウェーデン語を学ぶ

 上記のステップが済んでいなくても、今すぐ始めた方が良い。
 スウェーデン語の基本的な知識を持っていれば、社会に溶け込みやすくなるだろう。スウェーデンの個人識別番号を取得すれば、政府が監督する移民向けのスウェーデン語コース(SFI)に無料で参加して、スウェーデン語を学ぶことができる。

スウェーデン語を学ぶ
SFI(Svenska för invandrare、移民向けのスウェーデン語)のコースは各地方自治体を通じて提供されている。
9.税金を払う

 ご存知の通り、スウェーデンは社会保障システムが充実しているが、移住したら、あなたも税金を払ってそのシステムを支えなくてはならなくなる。納税の管理をしているのは税務署であり、納税額は収入によって変わってくる。
 会社に雇用されている人の場合、税金は毎月の給料から自動的に差し引かれる。税務署のウェブサイトには英語の概要が載っている。
 自営業の人は、税金のシステムが少し複雑だ。個人事業主を始めようとしているなら、F-skateに登録しなければならない(Fというのは、企業家を意味する”företagare”の頭文字)。法人税に関するより詳しい情報は税務署のウェブサイトに載っている。
 スウェーデンの社会保障についてもっと知りたい人は、スウェーデン社会保険庁のウェブサイト(Försäkringskassan)を参照のこと。

10.スウェーデンの運転免許を取得する

 スウェーデンで運転をしようと思っている人は、現在の免許を使えるのか(スウェーデン語で運転免許はkörkort)、それとも新しいものを取得しなければいけないのかを確認する必要がある。スウェーデンの交通規則や標識、駐車規則などに慣れておかなければいけない。
 移住して一年経ったら、普通は運転免許が必要になってくるだろう。そのときは、スウェーデン交通当局(Trafikverket)に連絡すること。

原資料掲載ページ:https://sweden.se/work-business/moving-to-sweden/moving-to-sweden-in-10-steps
翻訳時点の最終更新日 2022年2月21日
翻訳 飯島里彩 高松奏音 田村元幹
監修 明治大学国際日本学部教授 鈴木賢志
本稿は在日スウェーデン大使館から許諾をいただき、作成・公表しております。適宜修正することがあります。記載内容によって生じた損害については、一切責任を負いかねます旨、予めご了解ください。写真・図表はSweden.seに掲載されたものをそのまま転載しています。他サイトへのリンクは転載しておりません。