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【Sweden.se日本語版】スウェーデンの国家の日


Photo: Ola Ericson/imagebank.sweden.se

6月6日、スウェーデン人は国旗を振り回し、王族と一緒に国家の日を祝う

 通常、スウェーデン国王と王妃は、国家の日にストックホルムの野外博物館であるスカンセンで行われるセレモニーに参加する。黄色と青のスウェーデン国旗をマストに掲げ、伝統的な農民服を着た子供たちが夏の花の花束を王室夫妻に贈るのだ。
 またスウェーデンの新市民を歓迎する特別な式典も、国家の日に各地で行われるのが通例である。

はじまり

 国民国家としてのスウェーデンに一般の人々が積極的に関心を寄せるようになったのは、国民ロマンの風が吹き、民俗学協会や郷土史博物館が設立された世紀の変わり目(つまり1900年頃)であった。
 6月6日が初めて祝祭日となったのは、その頃である。


国家の日を祝うイチゴケーキ Photo: Lieselotte van der Meijs/imagebank.sweden.se

国家の日にストックホルム市庁舎で行われる新市民の歓迎会 Photo: Simon Paulin/imagebank.sweden.se

スウェーデン南部でパラグライダー Photo: Simon Paulin/imagebank.sweden.se

楽しいグリルパーティー Photo: Vilhelm Stokstad/imagebank.sweden.se

祝いましょう! Photo: Simon Paulin/imagebank.sweden.se
2005年から公式の祝日に

 2004年にスウェーデン議会はこの日を祝日とすることを決議し、この日を祝福することに人々がより関心を持つようになった。この決議に至るまでに何十年も要し、歴代政権下で様々な案が検討されてきたが、2005年にようやく祝日となった。
 このほかにも、国民的お菓子や国民的料理を公式に導入するとか、キーバイオリン(ニッケルハルパ)を公式に国の楽器にすることを求める団体もある。こうした主張は罪のないものであるが、このような案が通るのはなかなか難しい。

スウェーデンの国家の日の起源

 1983年より、スウェーデンは6月6日を国家の日として祝っている。建国記念日としている。この日は、1523年にグスタフ・ヴァーサが国王に選出された日である。これによってスウェーデンが独立国家として成立する基礎が築かれた。重要な新憲法が採択されたのも、1809年の同じ日であった。
 この日を祝うという元のアイデアは、ストックホルムの野外博物館スカンセン(Skansen)を創設したアートゥー・ハゼリウス(Artur Hazelius)によるもので、スカンセンでは、すでに1890年代に6月6日を国家の日として祝っていた。
 他方、1893年のシカゴ万博において、スウェーデンは夏至祭の日をスウェーデンの国家の日として紹介していたので、1890年代のスウェーデンは、年に2回のお祝いを行っていたことになる。
 1916年には、6月6日がスウェーデンの国旗の日と定められ、1905年にノルウェーとの同君連合を解消したことを祝う日とされた。

原資料掲載ページ:https://sweden.se/culture/celebrations/the-national-day-of-sweden
翻訳時点の最終更新日 2022年4月6日
翻訳 田辺莞菜 田村元幹
監修 明治大学国際日本学部教授 鈴木賢志
本稿は在日スウェーデン大使館から許諾をいただき、作成・公表しております。適宜修正することがあります。記載内容によって生じた損害については、一切責任を負いかねます旨、予めご了解ください。写真・図表はSweden.seに掲載されたものをそのまま転載しています。他サイトへのリンクは転載しておりません。