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スウェーデンへの留学や渡航を検討していて、「スウェーデン語が話せないけれど、大丈夫だろうか?」と不安に思う方がいらっしゃるかと思います。でも、スウェーデンを含めて北欧諸国では大多数の人が英語を普通に話せるので心配いりません。

資料:Education First

語学・留学関連サービスを世界的に展開しているEducation Firstが毎年発表している英語能力指数でも、北欧諸国が第2位から第5位まで並んでいます(アイスランドは調査対象に含まれていませんが、含まれていればきっと同様に高いと思います)。これはもちろん、北欧諸国の言葉と英語が言語的に非常に似ているということもありますが、小さな国が国際社会でやっていく上で英語が必須であるという認識を広く共有し、英語教育に力を入れていること、また小さな国であるがゆえに、アメリカの映画が(日本のように)吹き替えではなく、字幕でしか対応しておらず、自然と英語に触れる機会が多いことも忘れてはいけません。どの国にも英語を話す人はある程度はいますが、北欧諸国では社会的地位や教育水準がそれほど高くない人でも英語が話せるのが特徴的です。

もちろん、現地の言葉ができた方が生活する上で便利ですし、現地の人たちと打ち解けやすいのも事実です。現地で働きたいのであれば、もちろん現地語をマスターする必要があります。ただ、彼らはなまじ英語が上手であるために、ちょっとたどたどしい現地語を話すと、すぐに英語に切り替えられてしまうので、現地に長く住んでいても現地の言葉がなかなか上達しないかもしれません。逆に、真剣なビジネストークをしたい場合には、自分が現地語を話せてもあえて使わず、英語で話した方が、変になめられずに済む、という話もあったりします。

アメリカのコーネル大学やフランスのINSEADなどのチームが、教育・研究、科学技術の水準、さらに革新的なアイデアをビジネスにする土台としての制度的基盤などを総合的に評価したグローバルイノベーション指数において、スウェーデンはスイスに次ぐ世界第2位の評価を与えられています。

資料:The Global Innovation Index

ここでもやはり北欧諸国は強く、デンマークが第6位フィンランドが第7位、にランクインしています。資源に乏しく、労働コストの高い国では、いかに自国でイノベーションを促進できるかが成長のカギとなります。スウェーデンは、そのことをよくわかっています。日本は第16位で、ノルウェー、アイスランドよりは上位ですが、もうひと頑張りしてほしいものです。

「国境なき記者団」という団体が毎年発表している「報道の自由度」ランキングにおいても、北欧諸国は上位の常連です。特に2020年は上位4位までをスウェーデンを含めた北欧諸国が独占しました。

資料:Reporters Without Borders

スウェーデンで報道の自由に関わる法律である「出版の自由に関する法律」が制定されたのは、1766年のことでした。同法は現在、スウェーデンの憲法を構成する4つの基本法の1つとなっています。こうしたことは、スウェーデンにおいて報道の自由がいかに重視されているかを端的に示しています。
それに引き換え日本は、特に近年急速に順位を下げており、2020年は第66位と、北欧諸国がはるか遠くに感じられます。

天然資源ガバナンス研究所(Natural Resource Governance Institute)とブルッキングス研究所に所属するダニエル・カウフマン(Daniel Kaufmann)と世界銀行のアート・クレイ(Aart Kraay)が世界銀行の支援を受けて開発した世界ガバナンス指標(Worldwide Governance Indicators)の1つに、政府の効率性(Government Effectiveness)指標というのがあります。これは様々なデータを統合して政府の効率性を-2.5から2.5の範囲で示したものですが、ここでも北欧諸国が上位を占めており、スウェーデンは第7位です。

出所:The Worldwide Governance Indicators (WGI) project

広く知られているように、北欧諸国は高福祉高負担、つまり高いレベルの福祉は得られるけれども、その代わりに税負担の割合も高いです。しかし、その税金が効率的に無駄なく使われているのであれば国民はその負担を受け入れるということを、北欧諸国の例は示しています。これは逆に、国民に高い負担を求めるのであれば、政府は効率的でなくてはならないということでもあります。

負担の割合をどの程度に調整するかは、それぞれの国の判断によって異なりますが「高負担=悪」とは必ずしも言えないということは、私たちにとっての大きな教訓であるように思います。

 

アメリカのイェール大学やコロンビア大学などの研究機関が様々な分野で世界各国を評価し、それを総合したものを環境パフォーマンス指数として公表しています。2020年におけるトップはデンマーク。スウェーデンは第8位で、その前後に第7位のフィンランド、第9位のノルウェーが名前を連ねています。

資料:Environmental Performance Index

なお、研究チームは各国の現在の指数だけでなく、それが10年前と比べてどの程度向上したかについても示しています。それによるとスウェーデンの向上率は5.3%でした。これに対して日本の向上率は-0.5%、つまり10年前よりも後退しています。現在の順位は第12位と決して悪くはありませんが、非常に不安な状況です。