天然資源ガバナンス研究所(Natural Resource Governance Institute)とブルッキングス研究所に所属するダニエル・カウフマン(Daniel Kaufmann)と世界銀行のアート・クレイ(Aart Kraay)が世界銀行の支援を受けて開発した世界ガバナンス指標(Worldwide Governance Indicators)の1つに、政府の効率性(Government Effectiveness)指標というのがあります。これは様々なデータを統合して政府の効率性を-2.5から2.5の範囲で示したものですが、ここでも北欧諸国が上位を占めており、スウェーデンは第7位です。
出所:The Worldwide Governance Indicators (WGI) project
広く知られているように、北欧諸国は高福祉高負担、つまり高いレベルの福祉は得られるけれども、その代わりに税負担の割合も高いです。しかし、その税金が効率的に無駄なく使われているのであれば国民はその負担を受け入れるということを、北欧諸国の例は示しています。これは逆に、国民に高い負担を求めるのであれば、政府は効率的でなくてはならないということでもあります。
負担の割合をどの程度に調整するかは、それぞれの国の判断によって異なりますが「高負担=悪」とは必ずしも言えないということは、私たちにとっての大きな教訓であるように思います。
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